沖縄の長寿を支える食材

2017年は旅行中に、沖縄から来ましたと話すと
「沖縄ってあの、小さな老人たちが元気に暮らしている島だね!」とスウェーデンでも、アメリカでも言われました。
なんの番組か聞きませんでしたが、長寿の沖縄の特集番組があったようです。
小さな、は別に長寿と関係ない気がしますが、確かに私の祖母も140センチくらいですし、それも含めて衝撃的だったのかもしれませんね。

秘訣は食事らしいけど、何を食べているの?

そして続いてくるのがこちらの質問。
「野菜、豚肉、お魚、海藻、お豆腐とか」をよく食べるからかなぁと答えていましたが、和食も同じですよね。

残念ながら近年は食生活の変化で、高齢者をのぞいた65歳未満の寿命は2010年に沖縄県が全国ワーストワンになったという記事を読みました。
確かにファストフードも人気、脂の多い食事やお弁当のお店にも行列ができているのをよく見ます。

沖縄料理の代表格、ラフテーも今や居酒屋などでも頼めばすぐ出て来ますが、
本来は、手間もかかるし、祝いの席や行事料理でしか食べなかったと年配の人たちに聞きました。
沖縄そば(すば)も大好きですが、長寿の秘訣とは違う気がします。
長寿県を作った沖縄の家庭料理と、今有名な沖縄料理は必ずしも一致しないのかもしれません。
沖縄でしか食べないような物ってなんだろう…
沖縄には医食同源の考え方があり、体に良い食べ物のことを指して「クスイムン(薬物)」「ヌチグスイ(命の薬)」という方言もあります。

野菜編

特に沖縄の野菜は、香りの強い野菜が多い気がします。

これらは全国的にも食べるし、沖縄の全国チェーンのスーパーにもあるけど、
ゴーヤー
にら
空芯菜

以下は沖縄の地元スーパーやJAで手に入れます。他の地域ではさほど使わないよもぎも、沖縄では汁ものに好きな人は大量に入れるし、ヤギ汁にも欠かせません。
すば屋さんによっては、自分で加える(ネギや七味唐辛子など)コーナーに、よもぎが刻んで置いてあったりします。
フーチバー(よもぎ)
ハンダマー
ツルムラサキ
ンジャナ(苦菜)
ピパーツ
サクナ(長命草)
シマナー(からし菜)
パパヤー(野菜パパイヤ)
雲南百薬
アロエ
月桃(ハーブティーとして。飲み過ぎは逆によくないという例を聞きました。ほどほどに。)

沖縄自動車道 中城PAの食堂にて。

ハンダマーの葉の裏はきれいな紫色。

他には祖父は昔はお米が貴重だったからサツマイモをよく食べたけど、今はお腹にいいからとずっと買っていました。

海編

クーブ(昆布)
海ぶどう
アーサー
もずく

お魚や貝、甲殻類などの海産物。
お魚料理編は長くなるのでまた改めて書きたいと思います。

大豆製品

フー(車麩)
島豆腐、ゆし豆腐

こういう出来立てお豆腐コーナーは他県であまり見ないと思います。
どこの豆腐店の豆腐が何曜日の何時にくるか時刻表が貼ってあるお店もあります。
温かい状態でお店にくるので、基本的に袋の口が空いています。
容器に余分な汁を出して、自分で袋の口を縛って、さらにポリ袋に入れてレジに持っていきます。

以前、祖母の買い物を手伝っている時に、島豆腐が売り切れで、豆腐が買えないと困るというので
他県でも売っているプラスチック容器に入ってパウチされている木綿豆腐のコーナーに連れて行ったら
「カメちゃん、これは豆腐ではないよーー」
って、おいおい大丈夫か?くらいの真顔で言われたことがあります。
確かに島豆腐と木綿豆腐は違うものですもんね。

一丁900gもあって日持ちもしないので量が多いですが
家に持ち帰って、切っている時もまだ温かく大豆の濃厚な香りがするので幸せな気分になります。

フーや島豆腐は純粋な植物タンパクの健康食。
特に卵を吸い込ませたフーは、食べ応えもあるので、海外のベジタリアンの人にもお勧めできるんじゃないかとよく思います。

今夜はハンダマーと島豆腐の白和え風にしてみました。