日本とアメリカでの妊婦検診の違い

Pregnant woman

一人目の子は日本のクリニックで出産し、二人目の子はアメリカの病院で出産予定です。
日米で体験した妊婦検診の違いを書き出してみようと思います。

検診の頻度

アメリカでの妊婦検診は、妊娠初期から30週目までは1ヶ月に一回。
30週目以降は2週間に一回。
35週目以降は毎週一回の検診です。

日本での記録を見返してみると、25週目以降2週間に一回。
34週目以降は毎週一回の検診だったようです。

母子手帳

アメリカには母子手帳がありません。
子宮底長は先生が測りますが、私には数値は知らされません。
普段の検診では、子宮底長計測、赤ちゃんの心音を聞く、質疑応答だけです。
アメリカでも母子手帳を使いたい日本人のために、日英併記の母子手帳がオンラインで購入できます。
紀伊國屋USA
近いうちに日本に帰る予定のある人はあった方が予防接種の時等に役立ちそうですが、今のところ私は使用していません。

超音波検査

アメリカの友人は健康な妊婦だったため、妊娠期間中に1回しか超音波検査がなかったそうです。
赤ちゃんの低体重が疑われた友人もたったの2回。
私は現在、妊娠糖尿病があり、巨大児になっていないか確認するため、初期・中期・後期と最後にもう一度、合計で4回超音波検査をします。
日本では通っていたクリニックでは2Dでしたので、アメリカで一度、4D(3Dの動画)を撮ってもらった時は、詳細な動画にびっくりしました。
スウェーデンの親戚も多胎で高リスク出産でしたが、超音波検査は数回しかなかったそうです。
日本の超音波検査がとても多いのかもしれません。

細分化

アメリカ全体ではないと思いますが、私が通っている大学病院は大きいので、施設があちこちに散らばっています。
普段の検診、採血するラボ、妊娠糖尿病に関する受診、出生前検査、超音波検査(3D)、超音波検査(4D)、分娩する場所が全てバラバラ。
それも市さえ違うくらい離れています。
私たち夫婦は普段の行動範囲がそれほど広くないので、妊婦検診のために初めてサンディゴ中をドライブしている感じです。
また普段の検診でさえも、診ていただける先生が頻繁に違う方です。
分娩の時も、先生の出勤時間が終われば、別の先生に担当が変わったりということもあるそうです。
全てのチームが同じオンラインのカルテを共有されていて、普段の担当医の先生にメールで問い合わせた質問に、別の施設の方から返信が来たりということもありました。
日本では産婦人科医が1人でやっている個人のクリニックで出産したため、毎回初めましての先生に会う今のスタイルには違和感がありますが、日本でも大きい病院で産む場合は、こういうこともあるのかもしれません。

歯科検診について

日本では母子手帳にもページがあったし、担当医からも歯医者に検診に行っておくようにと話がありましたが、アメリカでは一切ないし、妊娠と歯周病についての情報も今のところ全く耳にしていないです。
アメリカでは普段から皆さんオーラルケアをしているから特に言われないのかな?と思っていますが真相はどうなのでしょうか?

保険について

アメリカでは35才以上の妊婦の出生前診断は州を挙げて取り組んでいるということで強く推奨されます。
採血して病院側が把握する検査内容は同じみたいですが、どの検査結果を両親が知りたいかによって支払う価格が変わってきます。
あなたはハイリスク妊婦なので保険でカバーされますよという病院側の言葉を鵜呑みにして、どうせ病院側が把握するならば、私たちもわかる全てのことは知りたいと思って、申し込んだら、5万円を超える請求書が届いてびっくりしました。
保険でカバーされるは全額ではなくて、一部だったようです。
これは加入保険によっても、どれくらいの割合でカバーされるかが違うそうで、私たち夫婦はアメリカの保険のシステムに慣れていないので、勉強になりました。
全額カバーされなくても、このような言い回しをするのはアメリカでは普通のことだから、自分で問い合わせする等して気をつけないとダメよと担当医に教えていただきました。

搾乳ポンプについて

日本では特に搾乳ポンプについて、産院で何か言われることはありませんでした。
アメリカでは妊娠26週で、自分が加入している保険会社にどの販売業者の搾乳ポンプが対象となるか問い合わせて買いなさいと担当医から言われました。
アメリカの育休は短く、すごい小さな赤ちゃんもみんな預けて職場復帰するので、こういう事があるのかなと思いました。
アメリカのAmazonでも、搾乳関連グッズが豊富で、服を来たまま搾乳ポンプが装着できるキャミソールなど日本では見た事ないものが色々あります。

妊婦の予防接種について

永住権取得のための予防接種についての記事でも書きましたが、アメリカでは破傷風・ジフテリア・百日咳を含む混合ワクチンTdapの接種が妊娠28週目くらいに推奨されています。
またインフルエンザの予防接種も妊婦全員に推奨されているとのことで打ちました。

永住権申請のための健康診断

2022.01.03

分娩後の入院日数について

日本では、私の出血量が通常より多かったこと、息子の黄疸治療が必要だったこともあり、出産後8日間ほど入院しました。その間に、母乳育児についてや、沐浴やオムツ替え等を助産師さんに教えていただく事ができ、初めての出産だったのでとても助かりました。
アメリカでは経膣分娩の場合は1~2日、帝王切開の場合も3~4日で退院するそうです。
スウェーデンの友人も分娩から数時間後には家にいました。驚愕!
初めてのお産で、実家からの手伝いもないお母さんは、赤ちゃんのお世話とかわからないのにどうしているのだろうと思います。

今のところ気づいたことはこれくらいです。
日本ではリラックスして生みたいと思っていました。できれば陣痛を湯船の中で乗り越えたいと思っていたので、そのようなスタイルの個人のクリニックを選びました。部屋に湯船もありましたが、破水から始まったお産だったため、湯船に入れるチャンスはありませんでした。
そして畳の布団の上で、主に助産師さんに支えていただきながら、そして最後は医師による吸引分娩で出産しました。
畳で、というとアメリカの友人はみんなのけぞるほどビックリします。
アメリカでは当然のように自動的に普通の病院で産む流れに今のところなっています。
今回自分はハイリスクだし、母子同室というのが決め手で、そのまま病院でも良いかなと今のところ考えていますが、あとは産んでからまた振り返ってみようと思います。